先日、道を歩いていたら、目の前で突然人が倒れて、びっくりしました。
ちょうど三メートルくらい先をおじさんが歩いていたのですが、そのおじさんが突然、何の前触れもなく、つまり何かに躓いたとかそういうこともなく、不意にガクンと膝から崩れ落ちるように頽れたのです。
これには、本当にびっくりしました。
時間帯は夜の八時半頃で、そこはまあまあ幅の広い歩道で、地面はアスファルトではなく化粧タイルみたいなものが敷き詰められていたのですが、そんなところでスッ転べばかなり痛いと思います。
なので、突然過ぎてびっくりはしましたが、とりあえずすぐ目の前での出来事でしたし、周囲には自分以外に誰もいない感じだったので、思わず反射的に近寄って「大丈夫ですか?」と声をかけたのですが、そうしたら、そのおじさんは体勢を立て直しつつ「大丈夫です」とこたえ、実際によろけながらも自力でなんとか立ち上がろうとしていたので、念のためにもう一度「ほんとうに大丈夫ですか?」と訊いたら、やはり「ああ、はい、どうも、大丈夫です」という返事だったので、それ以上はお節介だろうから、「そうですか」と言って追い抜いたのですが、酔っぱらいという雰囲気でもなかったですし、いったい何が起きたのだろう、という感じでした。
しかし、それにしても、今の今まで前を普通に歩いていた人が、転んだわけでもなく、ストンと崩れ落ちたのですから、まさに想定外の動きでした。
これが、躓いてつんのめるとか、足を滑らせて漫画みたいにすっ転ぶとか、そういう動きならこれほど驚かないと思いますが、垂直にストンと崩れ落ちるパターンは、実際にすぐ近くで目撃するとちょっとビビります。
なんというか、それまでは別に意識してその人の後ろ姿を見ていたわけではないので、ほとんど無意識といっていい状態の中でただ「前に歩いている人がいる」という程度の認識だったのが、ストンと崩れ落ちたことによってその像が一気に現実的になり、景色に波風が立ったというか、そんな感じでした。
そして、瞬間的に脳裏を過ったのは「心臓発作か何かを起こしたのか?」という怖さでした。
外国なら「どこかから狙撃されたか?」と思うかもしれませんが、いくらこの頃の治安はかなり怪しいとはいえ一応ここは日本なので、撃たれたとは思いませんでしたが、咄嗟に、不謹慎かもしれませんが「救急車とか自分が呼ばないといけないのか?」とは思ってしまいました。
結果的には杞憂に終わったのですが、何せこれまでに110番とか119番なんて掛けたことがないので、どうすればいいのだろう? と、そのときはそこまで一瞬のうちに考えてしまいました。
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