いい歳して今更大人も何もないのですが、改めて考えてみると「大人になったな」と感じた確かな瞬間が自分にはあります。
それは、ワサビが平気になった時です。
大抵の子供はワサビとか芥子とか辛いものは苦手で、あまり「小さいときからワサビも芥子も全然平気」という人っていないような気もするのですが、自分は二十歳すぎても食べられませんでした。
一番困ったのが回る寿司へ行ったときで、レーンに流れているものをそのまま取ることはできず、いちいち注文しなければならなくて、面倒くさかったです。
尤も普通の寿司屋でもいい大人が「サビ抜きで」と頼むのは恥ずかしいものですが。
それが、ずっと寿司や刺身やざる蕎麦など一切ワサビはダメだったのに、ふと気づいた時、とくにきっかけもなく、当たり前のようにワサビが平気になっていて、というかワサビがないと物足りなさすら感じるようになっていて、そのことを認識した瞬間、「どうして?」と自分の変化に戸惑い、そして驚くとともに、「大人になったな」と感じました。
本当に何のきっかけもないし、いつ食べられるようになったのか、全く覚えていません。
しかし、いちど平気になると、ワサビの入っていない寿司や刺身やざるそばは食べる気になれません。
もちろん入っていないからといって食べられないわけではないし、食べろと言われれば食べますが、できればやはりワサビを入れてもらいたくなるのです。
辛さって、大人への階段の第一歩のような気がします。
たとえばホットドッグなんかでも、子供の頃はケチャップだけでも、いつしかマスタードも当たり前になったりして、「大人」を感じます。
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