実際にそういう地域で暮らしている人からしたら「ふざけたことを抜かすな」と怒られそうですが、いわゆる「雪国」という場所に妙な憧れがあります。
流石に三メートルも四メートルも雪が積もるような豪雪地帯はキツそうなので、まあせいぜい一メートルくらいのところが良いのですが、一歩たりとも家から出なくてもいい、という条件付きで、ひと冬過ごしてみたいです。
現実には大変なことだと思いますが、雪かきしたり、雪下ろしをしたり、炬燵に入って熱いお茶を飲んだりミカンを食べたりしながら雪見障子越しにシンシンと降りしきる雪を眺める……そんな生活に憧れます。
お腹が空いたら、やはり炬燵で蕎麦や野沢菜やお茶漬けを食べて、軽く日本酒とか飲んで、眠くなったらそのまま座布団を枕にして寝ます。
そういう場合、住む家は、古民家というか、東北にある曲り屋のような、古い日本家屋が魅力的です。
もっとも曲り屋といっても、馬小屋なんかは必要ないのですが、雰囲気として。
雪が深い山間の過疎の村とか、どか雪が一度降れば閉じ込められてしまいそうですが、生活物資をしこたま溜め込んだ上で、ひたすら降り積もっていく雪に埋もれる、という暮らしに、なぜか惹かれます。
基本的に部屋は畳の和室で、居間のような部屋に囲炉裏なんかがあると最高です。
炭火にあたりながら、川魚や田楽や五平餅を焼くのです。
古い日本家屋でなければ、スイスのアルプスとかにありそうなロッジ風の建物もそそられます。
暖炉があって、大きな窓とゆったりとしたソファがあって、ログハウスっぽい木と石でできた部屋で、寝椅子にだらけながら、暖炉の中で薪がはぜる音なんかを聞きつつ、やはり静かに降り続く雪を眺める……そんな光景は、想像するだけでゾクゾクしてきます。
そして、ぼんやりとした雪明かりに照らされた暗い部屋で窓の外を眺めながらBGMを流すとしたら、グレイの「Winter,again」を。
吉さんの「追いかけて〜雪国〜♪」でも良いのですが。
そういう暮らしだと、おそらく或る日とつぜん周りの世界が滅んでも、自分の居場所さえ無事であれば、何も気づかないと思います。
たとえば人里から遠く離れた山の中の一軒家にいて、湧き水や畑があれば、仮に或る日、とつぜん日本という国家が破綻してメチャクチャになっても、病気とかにならない限りは、とくに影響も無く生きていかれそうな気がします。
電気まで止まるとさすがに不便そうですが、山から木を切ってきて燃やせば、とりあえず灯りにはなるし、暖をとったり水を湧かしたりくらいも賄えそうです。
ネットや電話やテレビといった情報系のインフラは、もともと無いなら無いでどうにでもなりそうなものですし、自分の周囲以外の世界が崩壊したら、そもそも情報なんて全く必要ありません。
日が昇って沈み、月が昇って沈み、腹が減ったら満たす、それが生活のすべてになります。
政治も経済も遠ざかり、社会のシステムとか無意味になります。
そんな、世界とは関係なく自分の日常が淡々と回っていく感じは、かなり良いです。
No comments:
Post a Comment