女性が加齢に抗うための商品というか、スキンケアとかサプリメントとかのCMで、そこにドヤ顔で出てくる三十路、四十路、五十路、ヘタすると六十路のおばさんたちを見る度に、そんなに必死にならなくても……と思ってしまいます。
個人的な感覚ですが、逆にいうと、目尻の皺、肌のシミ、頬のたるみ、ほうれい線……そういうものが、そんなに醜いものとは思えないのです。
寧ろ、そういう年齢を重ねることによって生じた変化に対して、不自然に抗う、どこか無理しているように見えて仕方ない必死な姿のほうが、逆に醜く見えます。
勿論、やりたい人はやればいい話ですし、人の価値観にケチを付ける気は全くないので、せっせといろいろやっている人たちを否定するわけではないのですが、ドヤ顔で得意げになることでもないだろう、と感じて仕方ないのです。
ただし、芸能人なら話は別というか、女優さんなんかは、人々に夢を見せる、いわば架空の存在のようなものだと思うので、その限りではありません。
徹底的に加齢のムードを打ち消したいと考えるなら、それを実践したとしても、べつに不自然には感じません。
しかし素人というか一般人が、女優さんのような人とは立場も何もかもが違うのに、同じようなことをするとなると、途端に「そんなに無理しなくても……どうでもいいだろ」と思ってしまいます。
人はやはり、そのままが、いちばん美しいと思います。
もちろん、まだ色気を捨ててはいない女性なら、ある程度のいろいろなケアは必要でしょうし、綺麗でいようと考えるのも、当たり前のことだと思います。
ただ、たとえば「肌」ひとつとってみても、三十路や四十路の人がどんなにがんばったって、十代の娘の張りのあるピチピチの肌に敵うはずがないのですから、いろいろ手を出して無理に年齢に抗うより、ヒトとしての様々な変化を受け止めて、年相応の状態で綺麗にしていたほうが、美しいと思うのです。
或る意味、人が若返りを望むのは、普通のことではあると思います。
ジジイが若い愛人を囲ったり、ババアが若いツバメを飼ったり、そうして自分も若いエキスを吸収する……というパターンはよくある話です。
しかし老いに抗い、若さに執着するとなると、たちまち滑稽に見えてきます。
加齢による変化を必死に食い止めようと頑張っている姿より、綺麗に歳をとっていっている姿のほうが、魅力的だと思います。
人は間違いなく、生きていれば必ず歳をとっていきます。
例外はありません。
そして、絶対に、老いていきます。
だから、もしも歳なんかとりたくない、と思うなら、さっさと死ぬしかありません。
仮に二十七歳で死ねば、それ以上、その人は決して老けません。
永遠に二十七歳のままです。
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