January 9, 2011

写真

このまえふと思ったというか気づいたのですが、考えてみると、今の時代って、殆どの人が普段からカメラを常に持ち歩いていて、いつでも何でも即座に撮影できる臨戦態勢にあるわけで、それって何かすごいことのように感じます。
つまり、カメラといっても本格的なデジカメとかではなく、デバイスは携帯電話なのですが、それにしてもこんな状況って、大袈裟にいえば有史以来のことなのではないか、と思ってしまいます。

携帯電話っていまや老若男女問わず持っている時代で、その流通している携帯電話の殆どの機種にはスペックに差はあっても基本的な機能として当たり前のようにカメラがついているわけで、そういう意味で現代は、ヘタすれば小学生の低学年から九十とかの爺さん婆さんまで皆がカメラを持ち歩いているという、冷静に考えると結構シュールな時代のような気がします。
今では静止画だけではなく適当なムービーも簡単に撮れてしまいますし、しかも年々携帯電話のカメラ機能は進化し続けているし、なんとなくふっと冷静になって一歩引いた感じになってみると、どれだけみんな写真が好きなのだ? と思ってしまいます。

自分も含めてそうだと思うのですが、そもそも「写真を撮る」という行為が、もう全然特別なことではなくなってきていて、むしろたいして重要度は高くもないのに「とりあえず撮っておこう」というパターンもこの頃では少なくないのですが、このままいくと死ぬ頃にはいったいどれだけの写真が溜まっているのだろう? と時々考えて、ちょっと空恐ろしくなります。
携帯にカメラがついていなかったら多分撮ることはない、たとえば初詣の神社で大混雑しまくって並んでいる列とか、ついついなんとなくパチりと撮ってしまいますし。

単純に、デジカメを持つ以前と以後では、写真のストック量に圧倒的な差が既に存在します。
今では当たり前のように、たとえば一週間ほど旅行へ行くと気軽に400枚とか500枚とか写真を撮ってきますが、これをデジカメ以前の「24枚撮りフィルム」とかで換算してみると、優に二十本とか消費しているわけで、フィルム自体の値段だけではなく、あとの現像代だのプリント代だの焼き増し代だのを考えると、デジカメでなければ絶対にそんなには撮影しません。
けっこう思い入れのある十日ほどの海外旅行などでも、せいぜいアルバム一冊分くらいです。

どちらがいいかといえば、アナログにはアナログの良さがあるとしても、個人的には今のデジタルの方が時代としては良い気がします。
一枚にかける思いみたいなものは、フィルム時代とデジタル時代で全く違い、今の方が手軽すぎる分だけ記録には残っても記憶には残りにくいという負の面もありそうですが、何百枚という旅行の写真をテレビの大画面に出力してスライドショーで見ていくとか、そういうことが誰でも簡単にできるデジタルの世界の恩恵ははかりしれないと思います。

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