あまり神経質になるのもどうかと思うのですが、今のこの国の状況だと、安易には使えないというか、使うことにどうも躊躇してしまうというか、はっきり言えば使い辛いメタファーがあるように思います。
たとえば失意や怒りの感情を表現するときなどに、ベタ過ぎるかもしれませんが、
「まるで大地震後の傷み荒れ果てた大地のように、これまでぼくらが築き上げてきた全ては瓦礫と化した」
とか、
「原子炉が臨界点に達したように腹の中で沸々と憤怒の情がわいてきた」
とか、
「高速増殖炉がメルトダウンを起こしたみたいにあらゆる負の感情が暴発し放射状に拡散した」
とか。
また、寂しくてたまらないときなどに、サザンの歌でもないですが、
「たとえようのない巨大な寂寞感が津波のように心の浜辺に押し寄せ、かけがえのない想い出たちを跡形もなく押し流し、奪い去っていった」
とか。
この手の、「地震」や「原発」や「津波」をモチーフにしたメタファーは、べつに目くじらを立てて糾弾するほどのアウトでもないでしょうが、どうしても何かが引っかかってしまいます。
しかしサザンの「TSUNAMI」はスーパーヒット曲だし、今後どうするのだろう、とは思ってしまいます。
歌詞なんかも、
「止めど流る清か水よ 消せど燃ゆる魔性の火よ」
とか、深読みできてしまう感じですし。
ただあの歌の場合、内容的には「津波」にそれほどの意味がなく、たとえばその単語を「冬のビッグウェーブ」とかに置き換えても成立しそうな詞だとは思うのですが、しかしタイトルがそのまま「TSUNAMI」なので、少なくとも当分は歌えない気はします。
でも、別に歌には何の罪もないわけですから、まあ永久的に封印されることはないようには思いますが。
レンタル屋へ行けば「TSUNAMI」なんていうそのままのタイトルの映画のDVDが普通に並んでいますし。
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